外房の方言は、江戸時代下町で使われていた江戸言葉が成田詣での宿場町や木更津船の出入港を経由して、外房・内房・南房・東総地域それぞれに伝播する過程で独自に変化・発展したもの、領主の転封とともに移ってきた武士や領民が持ち込んだ旧領地のもの、銚子に移り住んだ紀州出身の人々や大原に定着した紀州漁師が持ち込んだ紀州訛り、外房で生まれた独特のものなど様々です。

 このため、県下で共通のもの(千葉の方言・千葉弁)、外房・南房・南房・東総に共通や似通ったもの(房総の方言・房総弁)、地域によってイントネーションや語尾が微妙に異なるものも多く、また、ひと浦隣の地域では使われない方言もあります。
 小・中・高校は、漁師町、商店や勤労者の住む街場、農村・山村といった三層構造の地域の児童・生徒が混在するために、方言もまた混在してましたし、大正から昭和初期にかけて行われた市町村合併による地域間交流、学校の統合等により混在化が一層進みました。

 ここに収録した「外房漁師町の方言」も、その一部には漁師町と近郷の農山村のものが混在しています。

 最近では、漁師町でも日常の会話では方言よりも標準語が多く使われているため、その風化がかなり進んでいますので、これらの失われゆく方言や浜ことばを保存し、次代に受継ぐ必要性を強く感じています。

 方言という文化、方言を通じた外房の文化にスポットライトを当てて見つめ直したいという思いを込めて、皆さんのご協力を得ながら収録していきたいと思っています。




          

 私の住んでいた町は、昭和初期まで続いた町村合併以前は大別すると3つに分かれていました。
 小・中学校もそれぞれにありましたし、お祭りの時期も担ぐ神輿もまつり歌もそれぞれ独自な特色を持っていました。
 このような環境もあって、しきたりや行事はもちろん、方言も微妙に異なります。  町村合併により交流が進み、その後、中学校統合を機会に方言の混在化に拍車がかかりました。
 それでも、私の育った昭和30年代の朝市では、その会話を聞くと、漁師町の人、まち場の人、農家の人とすぐにわかりました。
 この違いは、生活している環境も多分に影響していると思われます。

 [漁師町では]
 波や船のエンジン音、海女の潜水による難聴などや家計を支えるカカア殿下のような気質もあってか、女性も「俺」を使いますし、何々ですよとか何々やろうよの語尾には「おー」を使います。
 また、その話し声は大きく、力強く感じます。
 「おはよっ いいやんべだねー おまんま食ったら はやいっべおー」

 [まち場では]
 商店や勤め人が多く住んでいるまち場では、「俺」を使う女性は少なく、訛りや方言は漁師町や農家ほどの特色はありません。
 茂原市や千葉市に通勤していたり、都会から来る避暑客を相手にする商店では、荒く感じられる方言を使わないようにした傾向もあったと思われます。
 「おはよう いいやんばいですね ご飯食べたら 早く行きましょう」

 [農家、農村では]
 農家の方は、その環境からか、のんびりとまたゆったりとした雰囲気が感じられます。
 語尾に「何々だね」を意味する「のー」とか「それでね」を意味する「のっ」をよく使いますので、漁師町の方言よりもやさしく感じられます。
 「俺」を使う女性は少なく、代わりに「あて」が使われるのも特徴のひとつです。
 「おはよう いいやんばいだねぇ まんま食ったかい はやいんべよー」

 このように、同じ町に住んでいながら、その環境から使われる方言も三層に分かれています。
   微妙に異なる方言を聞き分け使い分けが出来れば、「よそもん」(他所から来た人)から「地のもん」(地元の人」に一歩近付けるのではないでしょうか


 皆さんからの「こんな方言もあるよ」といった情報を心よりお待ちしています。

 方言についてのご意見・ご感想・ご質問、「こんな方言もあるよ」といった情報は
              にお寄せください。

索  引
 
 
   
 





[あ行]
ああんが いいえ(否定する時に使います。)
[使い方]
このサゼはおめんがか?  ああんが 俺んのじゃねぇ。
このサザエはお前のか?  いいえ俺のじゃないよ。

青なじみ ぶつけて出来る青あざ
[使い方]
あん角にけっつまずいて、膝っ株に青なじみこせちゃったおぅー(膝っ株=膝頭)
あそこの角で躓いて、膝に青あざを作ってしまいました。(そん角=その角、こん角=この角)

あがってくっがいいよ あがってきなさいよ
[使い方]
「にけぇ(2階)はどんな造りだい」「あがってくっがいいよ」
「2階はどんな造りですか」「上がって来なさいよ」

あがっと 上がり口
[使い方]
「イソガネどいある。」「そん あがっとにあんべやー」
「イソガネ(鮑をはがし取る道具)はどこにありますか。」「そこの上がり口にあるでしょう」

あがっべおー (家に)(陸に)上がりましょうよ
[使い方]
そろそろ あがっべおー(海女さんが漁を終わろうとしている時に)
そろそろ (陸に又は漁から)上がりましょうよ

赤まんま 血(まんまとはご飯のことですが、血とは無関係だと思います)
[使い方]
にのでこから赤まんまでてっどー。
あなたの額から血が出てるよ。「に」とは相手を指す言葉で「貴方、お前、キミ」と同意語です。

あがんなよ (家に)上がりなさいよ
[使い方]
つもっ話もあっぺー あがんなよー
積もる話もあるでしょう 家に上がんなさいよ

飽きっぺぇ 飽きっぽい
[使い方]
おめぇは、あんやっても飽きっぺぇなあ。
お前は何をやっても飽きやすいな。

あくてぃ 悪たれ
[使い方]
あくてぇばーり つくっじゃねー
悪たればかり 言うものでない。

あじ(ん)した どうした
[使い方]
きんの がっこにきねったけんが あじした
昨日、学校に来なかったけれど、どうした。

あじょした どうしましたか
[使い方]
きんの、釣りにこねったけんが、あじょした
昨日、釣りに来なかったけれど、どうしたんですか。
外房漁師町出身で市川市にお住まいの鈴木さんから。

あじょにもかじょにも どうにもこうにも
[使い方]
あじょにもかじょにも、動かねぇおー
どうにもこうにも動かないよ。

あそいらまーし あのあたり あのまわり
[使い方]
どん釣りいっだー。あそいらまーしまで、いってんべぇー
何処に釣りに行くのだ。あの辺りまで行ってみよう。

あっち あちら。こちら=こっち
[使い方]
にしゃ 風呂へってねんだっぺやー くせかん あっちへ行ってろよー
あなたはお風呂に入ってないんでしょう 臭いから あちらに行ってなさいよ

あっつ 暑い
[使い方]
あはよう 今日もあっつなりそだねー
おはよう 今日も暑くなりそうですね

あっぺこっぺ つべこべ
[使い方]
そんけぇのこって、あっぺこっぺゆうなぁー
そのくらいのことで、つべこべ言うな。

あてが 私が(女性の言葉、男性なら=おんが・おっが(俺が))
[使い方]
あてが言ったとおっだっぺぇ
私が言ったとおりでしょう。

あてずっぽ 当て推量(あてずっぽうとも言います)
[使い方]
あてずっぽでなんかいうじゃねー
当て推量で何か言うのじゃない

あてらげ 私の家(女性の言葉、男なら「おらげ」(俺の家)、あなたの家は「にしらげ」となる。) 
[使い方]
あてらげに来なよー
私の家に来なさいよ。

あぶく
[使い方]
今日は あぶくがすごうて 潜らんねーやー
今日は 泡がすごくて 潜られないや
泡がすごいと視界が悪いため、海女さんも潜ってアワビやサザエを獲る作業はお休みします。
外房漁師町出身で市川市にお住まいの鈴木さんから。

あや 縁起・げん(旅行の前に下駄の鼻緒が切れたりすると「あやがついた」と取り止めたりする。) 
[使い方]
「あやがついたかん よすべや」 反対語は「あやがいい(縁起が良い)」
「縁起が悪いので 止めましょう」

あんが 何が
[使い方]
あんが たんねんだー
何が足りないのだ
外房漁師町出身で千葉市にお住まいの渡辺さんからメールでいただきました。

あんが いいえ(否定語)
[使い方]
あんが そうじゃねぇ
いいえ、そうではないですよ。

あんがどうでん なにがなんでも
[使い方]
しゅくでぇ まだやってねんか。 あんがどうでんやらせっどおー
宿題、まだやってないのですか。 何がどうでもやらせるよ。

あんけー あのくらい(の大きさ、重さ、量)
[使い方]
あんけーんイサギがうめんだおー
あの位のイサキが美味いんですよ。

アンゴ ヒキガエル
[使い方]
アンゴが轢かれて ペッチャンコだー
ヒキガエルが自動車に轢かれてペチャンコだ。(梅雨時は活発に移動するので、事故も多くなります。)

あんだぇ〜 なぁんだ(期待はずれの時)。
[使い方]
あんだぇ〜、ヒラメだと思ったら、アカエイか
なぁんだ ヒラメだと思ったら アカエイか(がっかり)。

あんだけー 何ですか。
[使い方]
手んぶらさげてんのは、あんだけー
手にぶら下げているのはなんですか。

あんだけーおー 何ですかよ。
[使い方]
あんだけおー おんに相談したっていかっペー 水くせじゃねーかー
なんですかよ。 俺に相談したってよかったのに 水くさいじゃないですか

あんした どうしました
[使い方]
しばらく見ねったけん、あんした
しばらく見なかったけど、どうしました

あんしたん どうしましたか
[使い方]
しばらく見ねったけん、あんしたん。
しばらく見なかったけど、どうしましたか。(語尾の「ん」は疑問詞として使うことも多いですね。)

あんだもかんだも 何がどうだか
[使い方]
あんだもかんだも、わかんねぇやー
何がどうだか 分からないよ。
外房漁師町在住の水田さんの提供

あんで どうして
[使い方]
今日 市だったんに あんでこねったん。 (「あん」は「なん」が変化したもので、外房では話の端々によく使われます。)
今日は朝市だったのに どうして来なかったの。
勝浦の朝市は常設ですが、それ以外の町は10日に2回(ある町では1と6の付く日、ある町では2と7の付く日、またある町では3と8の付く日)開かれ、六斎市といいます。

あんてったって 何てったって
[使い方]
あんてったって エビがうめねぇ!
何てったって、海老(イセエビ)が美味いですね。

あんでん 何か
[使い方]
腹減ったおー あんでんねぇかー
お腹が空きました。 何かないですか?

あんでんかんでん なんでもかんでも
[使い方]
あんでんかんでん いっしょくただー
何でもかんでも、一緒(ごちゃ混ぜ)ですね。

あんでんねー 大したことではない、 どうってことない
[使い方]
そんけーんケガ あんでんねーよう
その位のケガは どうってことないですよ。

あんとんねー 大したことではない、 どうってことない
[使い方]
そんけーんケガ あんとんねーよう
その位のケガは どうってことないですよ。

あんなご あの女(あのオナゴが変化したのでしょう) 男の場合は「あんにゃろ、あんやろ」
[使い方]
あんなご どーさ行った?(この「あん」はあのという言葉の変化です。)
あの女 何処に行きましたか?

あんにしても 何にしても
[使い方]
てぇ(鯛=真鯛)は、あんにしてもうめぇねー
真鯛は、どう料理しても美味いですね。

あんべぇわりー 塩梅が良くない。具合が悪い。
[使い方]
ゆんべからあんべぇわりーおー
昨夜から 具合(体調)が悪いんですよ。(体調だけでなく、具合が良くないというときに使われます。)

あんにゃろ あの野郎 (あんやろとも言う)、女性なら「あんなご」
[使い方]
あんにゃろ ひっつかめーて しゅくでぇやらせなっきゃー
あの野郎 捕まえて 宿題をやらせないと 

あんもかも 何もかも
[使い方]
そいらましにあるもんは あんもかも 持ってけっていいよ
その周りにある物は 何もかも 持って帰っていいよ 




いいぐれねぇ もちろんいいよ
[使い方]
「明日 田植えやんのに 手がねーから 頼みてんだけんが」「あんだけよー 水くせーなー いいぐれねぇよ」
「明日 田植えをやるのに 人手がないから 頼みたいんですが」「なんですかよー 水くさいなぁ もちろんいいですよ」 
大多喜町出身で横浜市在住の彦爺さんからメールをいただきました。

いいもん 良い物、(悪い物=わりぃもん)
[使い方]
そん箱にゃーいいもんがへってっどおー
その箱には、良い物が入ってますよ。

いいやんべ ちょうどいい(天気・気候)(いい塩梅の変化かな)
[使い方]
おはよう いいやんべだねー
おはよう いい塩梅ですね(朝夕の挨拶によく使われます)

いけすかない 嫌らしい(「いけすかねぇ」とも言いますね)
[使い方]
あそんえの一郎は いけすかないよー おっが尻触りやがった
あそこの家の一郎は 嫌らしいですよ 俺の尻を触った(漁師町では女性も俺って使います)

いけねっぺ 行けないだろう
[使い方]
こん時化だかん 沖までいけねっぺ、ひっけすべー
この時化だから、沖まで行けないだろうから、引き返えそうよ

いけねっぺし 行けないだろうし
[使い方]
こん時化だかん 沖までいけねっぺし、ひっけすべー
この時化だから、沖まで行けないだろうから、引き返えそう

いける (穴を掘って何かを埋める)
[使い方]
こん芋 そに いけとけおー
この芋を そこに穴を掘って 埋めておきなさい (霜や寒さから芋が傷むことを避ける保存方法でした)
上総一宮町在住の河野さんから

活ける 水槽などに生かしておく
[使い方]
こんてぇ そのだんべに 活けといてくれ
この真鯛を そこの水槽に 生かしておいてくれ (だんべ=漁協の販売所にある大きな水槽)

いしなご (足の)くるぶし
[使い方]
あんでぇ いしなごぶっつぇたんか
なんだい くるぶしをぶつけたんですか?

いしゃ あなたは
[使い方]
いしゃ こねんか
あなたは 来ないんですか?
香取市在住のhiroshiさんから旭市周辺で使われるとのメールをいただきました。

イソッピ 精進蟹
[使い方]
潮ひいたかん イソッピおせいっべー
潮が引いたから、精進蟹を獲りに行きましょう。

一日さんげ 一日中
[使い方]
あんやろは ちっと たんねっぺ 一日さんげ蟻んぼ 見てるおー
あの野郎は 少し智恵が足らないでしょう。 1日中蟻を見てるよ

いっけぇ 大きな、でっけぇとも言います
[使い方]
そん けーは いっけぇねぇ
そのアワビは大きいねぇ
釣りに外房に通う清流号さんからの提供

いっこくもん 一途な頑固者
[使い方]
あん親爺、いっこくもんだから おっかねーどー
あの親爺は、一途な頑固者だから 怖いですよ。

いっしぃー 不細工な
[使い方]
あんなごは いっしぃーだなぁ
あの女の子は 不細工ですねぇ。
外房漁師町在住の水田さんの提供

いっしょくた ごちゃ混ぜ
[使い方]
あんでんかんでん いっしょくただー
何もかにもごちゃ混ぜだ。

いってんべー 行ってみましょう
[使い方]
畑んいってんべー
畑に行ってみましょう。(見てみましょうは「みてんべー」、やってみましょうは「やってんベー」)

いっぺー いっぱい たくさん
[使い方]
あん磯にゃ けーがいっぺーあっどー(外房でけーと言ったらアワビのこと。)
あの磯には鮑がたくさんあるよ。

いっぺやってんぺー 一杯飲んで行きましょう
[使い方]
そいらまーしでいっぺやってんべー
その辺りの飲み屋で一杯飲んで行きましょう

いつまっでん いつまでも
[使い方]
いっまっでん ねぇてねで はやしろよー
いつまでも泣いてないで 早くしなさいよ
いすみ市(旧岬町)出身で都内在住の渡邉さんからメールで提供いただきました。

いびい いぶい 煙い
[使い方]
いびいから 生っ木くべんなおー
煙いから生木を火に入れるなよ

今さっき ちょっと前 (さっき=少し前)
[使い方]
「辰夫みねったかー」 「今さっきまで こにいたおー」
「辰夫見なかったか」 「ちょっと前まで ここに居たよ」

芋じび(さつま芋地曳き) 芋を盗むこと
[使い方]
腹減ったかん 芋じびやっべや
腹が減ったから サツマイモ泥棒をしよう。(弁当を持たずにマブナ釣りに行った時など)

いんべやぁ 行きましょう
[使い方]
かつらんまちさ いんべやぁ(勝浦は「かつら」、大原は「おはら」と略します。)
勝浦のお祭りに行きましょう。
勝浦市出身で都内在住のkeikoさんからメールをいただきました。




うす 嘘(うそ)
[使い方]
うすつうなー。そんはおんがんだおー
嘘をつくな。それは俺の物だよ。

うすのろ のろま
[使い方]
うすのろ はややっちめーおー
のろま 早くやってしまえよ

うすばか 軽いバカ
[使い方]
うすばかー そんなんわかんねんかー
バカ そんなことが分からないのか

うすだっぺー 嘘でしょう
[使い方]
がっこ(学校)が休みなんて うすだっぺー
学校が休みだなんて 嘘でしょう

うすべってー 薄く平べったい
[使い方]
うすべってー餅だなー 木っ端んようなんくれおー
薄い餅だね 木っ端のように厚い餅くださいよ

うっちゃっちゃう 捨ててしまう (「ふっちゃっちゃう」とか「ちゃっちゃう」とも言います)
[使い方]
そんな くだらねーもん うっちゃっちゃえおー
そんな くだらない(価値の無い、つまらない)ものは 捨てちゃえよ

うっとばす 売り飛ばす
[使い方]
にがうっとばしたんかー あんてぇはおんのだおー(おぬし⇒ぬし⇒にし⇒にーと変化したようです。)
彼方が売り飛ばしたのですか あのマダイは俺のですよ。

うでる 茹でる
[使い方]
タコおせてきたから、塩うでにしとけおー
タコを捕まえてきたから、塩茹でにしておきなさい。

海っぺり 海の縁(へり)
[使い方]
おめんち(家)は 海っぺりかい
お前の家は 海の縁ですか

うなるほど たくさん (唸るか?)
[使い方]
「旅行にやばねって ぜん(銭)がねんかい。」「そじゃねーおー ぜん(銭)ならうなるほどあるおー」
「旅行に一緒に行かないそうだけど、お金がないんですか。」「そうじゃないですよ  お金ならたくさんありますよ」

うめー 旨い、美味しい
[使い方]
こん まっか瓜は うめー
この まくわ瓜は 旨い

うめー 上手い 上手(じょうず)
[使い方]
こん子は 絵書くんが うめーなー
この子は 絵を描くのが 上手いなー

うめっぺゃー 旨いだろう
[使い方]
こん まっか瓜は うめっぺゃー
この まくわ瓜は 旨いだろう

うめっぺゃー 上手いだろう
[使い方]
こん子は 絵書くんが うめっぺゃー
この子は 絵を描くのが 上手いだろう

うら 細い物の先(釣竿なら竿先、樹木なら梢の先端)
[使い方]
あんまり 引きがつよって うらおっちまったおー
あまりにも引きが強くて 竿先を折ってしまいましたよ

うわっか 表面
[使い方]
あっちのはうわっかだけだどー よーかんまぜろ(お風呂のシーンを思いおこしてください)
熱いのは表面だけですよ。 よくかき混ぜなさい

うんだら おまえ達(うんだらの「うん」は「うぬ」が変化したようです)
[使い方]
うんだら 喧嘩うっかー
おまえ達は喧嘩を売るのか!

うんてー 重い
[使い方]
この神輿 うんてーなー
この神輿は 重いねー

うんとある たくさんある
[使い方]
ぜん(銭)ならうんとあるおー
お金ならたくさんありますよ

うんならかす 一生懸命
[使い方]
(自転車で)うんならかして こーよー
自転車で 一生懸命漕いで 来いよ




Hガニ ヒラツメガニ(このカニの甲羅にはHの模様が鮮明です)
[使い方]
Hガニ獲りいんべー
ヒラツメガニを獲りに行きましょう

エビガニ アメリカザリガニ
[使い方]
エビガ二おせて クロデェ釣りにいっべー
アメリカザリガニを獲ってクロダイ釣に行きましょう(3センチ程が釣り餌には良い)

えれぇこつ 大変なこと、大事
[使い方]
かしゃっぱ 燃してたらおー 小屋ん火が付いちゃって えれぇこつんなっちったおー
落ち葉を燃していたら 小屋に燃え移って 大変なことになっちゃいましたよ



おあがんなさいまし(おあがんなと略すと男性) こんにちわ!(あいさつ)
[使い方]
(出会った時の挨拶)おあがんなさいまし
こんにちわ!
香取市在住のhiroshiさんから旭市周辺で使われるとのメールをいただきました。

おいね(おんね) 良くない いけない(手に負えないの「負えない」が変化したようですね)
[使い方]
喧嘩しちゃおいねさ
喧嘩をしてはいけないよ。

おいねこったさー いけないですよ 困りますよ
[使い方]
おいねこったさー 台風がくんだっておー
困りましたね 台風が来るそうですよ。

おおこえ あぁ疲れた の他に「おお怖い」という意味でも使います
[使い方]
おおこえ こんな方まで来ちゃったんかー
あぁ疲れた こんな遠くの方まで来てしまったのか

おおごっつぉ たいそうなご馳走
[使い方]
まちでんねぇのに おおごっつぉだなー(まちとはお祭りのことです。勝浦のお祭りは「かつらんまち」、大原の裸祭りは「おはらんまち」です)
お祭りでもないのに 大層なご馳走ですね。

おおへび(大蛇) アオダイショウ(青大将)
[使い方]
外房では「アオダイショウ」のことを「おおへび」と呼びます。「マムシ」や「ヤマカガシ」と比べ、大きく長く、また、家の周辺に棲息して家を守っている「主」との畏敬の意もあるように思います。。

おおぼね(大骨) 大層困難な仕事
[使い方]
漁師会の会長かい おおぼねだんにおー
漁師会の会長ですか 大層な役割ですね

おかまいなく 気を遣わないで
[使い方]
すぐ けっから おかまいなく(女性言葉ですが、男性なら「すぐん けっから かまわねーでーなー」 )
すぐに帰るから 気を遣わないでください(お茶や茶菓子を用意しないで)

おじ、おんじ 次男坊や三男坊
[使い方]
おめは ○○丸とこん おじかー(外房では、苗字でなく屋号や持ち船の名で表すのが通例です)
お前は ○○丸の家の 次男坊(三男坊)ですか。

おしまいなさいまし(おしまいなと略すのは男性) こんばんわ!
[使い方]
(道などで出会った時のあいさつ)おしまいなさいまし
こんばんわ!
香取市在住のhiroshiさんから旭市周辺で使われるとのメールをいただきました。

おしゃらく 着飾る(お洒落(おしゃれ)を読み間違ったのではないんですよ)
[使い方]
おしゃらくしてどーさいっだー
そんなに着飾って 何処に行んですか

おせる 捕まえる
[使い方]
タコおせたおー
タコを捕まえましたよ。

おだされる 怒られる、どやされる
[使い方]
あんえ(家)の柿盗むとおだされっどー
あの家の柿捕ると どやされるよ

おちょくる からかう
[使い方]
おちょくるんじゃないよ
からかうのじゃないよ
紀の国和歌山県那智勝浦町に在住の佐藤さんから (お姉さんの嫁ぎ先が外房だそうで、同じ方言があるってお聞きしたもんで)

おっかかる 寄りかかる
[使い方]
そんぜーもくにおっかかってっとあぶねーどー
その材木に寄りかかっていると危ないぞ

おっかながりぼー 怖がり
[使い方]
隣ん隆志はおっかながりぼーだなー
隣の隆志は怖がりだなー

おっかながる 怖がる(「おっかんがる」とも言います)
[使い方]
そんけーの波でおっかながるなー
その程度の波で怖がるな

おっかなびっくり 怖くてびくつく様子
[使い方]
宏けー お化け屋敷かん おっかなびっくりに けってったおー
宏か お化け屋敷から 怖くてびくびくしながら 帰って行ったよ

おっかんねー 怖い(「おっかねー」とも言います)
[使い方]
時化ん時の堤防はおっかんねー
時化た時の堤防の上は怖い

おっくじる (誤って)折ってしまう
[使い方]
(盆栽の松の枝を)おっくじるなおー
(盆栽の松の枝を)間違って折るなよ
外房漁師町在住の水田さんの提供

おつけ 味噌汁
[使い方]
おつけん実はあんだー
味噌汁の具はなんですか

おっさ(ああっさ) そうですよ(肯定する時に使います)
[使い方]
おっさ 時化ばりだったかん 値がいいおー
そうですよ 時化が続いたから 値がいいですよ

おっだされる 追い出される
[使い方]
そげんことしたら おっだされっどー
そんなことしたら 追い出されるよ

おっだす 追い出す
[使い方]
働らかねーでブラブラしてっと おっだすどー
働かないでブラブラしてると (家から)追い出すぞ

おったまげる びっくりする(魂消る)
[使い方]
(潜っていて)顔上げたら すぐそばんクジラがいたんだおー おったまげたおー(スナメリは1.8メートルほどのイルカです)
(潜っていて)顔上げたら すぐ傍にクジラ(スナメリが多い)がいたんですよ びっくりしたよ

おっつぁれる 追いつかれる
[使い方]
(小学校の運動会で)速(はや)しねーと おっつぁれっどー
(小学校の運動会で)速く走らないと 追いつかれるぞ

おっつぁれる 押し付けられる
[使い方]
あげんできん悪いスイカ おっつぁれたんかー(「できん」は出来の)
あんなに不味いスイカを 押し付けられたのですか

おっぱずれる 外れる(誇張する時などに使う)
[使い方]
そん結い方じゃ おっぱずれっどー(結い方(ゆいかた)とは「結び方」のこと)
その結び方では 外れちゃうぞ

おっぱなす 追い放す
[使い方]
メジロかー めっかっとやっけーだから おっぱなしちゃえおー
メジロか (警察に)見つかると面倒だから 追い放せよ

おっぺし 砂浜に船を押し上げる(出す)人
[使い方]
九十九里はイワシの産地ですが、港がないため「おっぺし」が砂浜からアグリ船を押し出したり、押し上げたりしてました。
イワシ漁は真冬が盛期です。雪の日でも、浜のおかみさんたちは乳房丸出し、男たちは褌ひとつの裸に近い姿で頑張りました。

おっぺす 押す (「押す」よりも「力を込めて押す」が感じられます)
[使い方]
(堤防の先端で)あぶねーから おっぺすなおー
(堤防の先端で)危ないから 押すなよ

おば、おんば 次女・三女のこと おじ、おんじは次男・三男
[使い方]
あんなごは、○○○(屋号)のおんばかい
あの女の子は、○○○(屋号)の次女(三女)ですか 

おべんちゃら 心にもないお世辞
[使い方]
そんなおべんちゃら言われたって 嬉しゅうねーおー
そんな心にもないお世辞言われても 嬉しくないですよ

おめえ お前 (年上・格上の人には「おめえ」 「年下・格下の人には「にし」と微妙に使い分けられます)
[使い方]
あんましみかけねっけんが おめえはどんもんだー
あまり見かけないけど お前は何処の人だ

おめらげ お前の家 (年上・格上の人の家は「おめらげ」 「年下・格下の人の家は「にしらげ」と微妙に使い分けられます)
[使い方]
おめらげに いっべとおもってたんだおー
お前の家に 行こうと思ってたんですよ

おめらんほう お前の方 お前の住んでる地域
[使い方]
おらん方じゃ 「ごにゃら」つうんだけんが おめらん方じゃ あんつうだ
俺の住んでる方では 「ごにゃら(アメフラシ)」って言うけど お前の住んでる方では なんて言うんですか

おめんがに お前のために、お前用に(「にしんがに」も同意語)
[使い方]
隣から 成田ん羊羹貰ったかん おめんがに とってあるおー
隣から 成田の羊羹を貰ったので お前用に 残してあるよ

おらげ(俺ら家) 俺の家のことですが、「俺ん家(おれんち)」とも言います
[使い方]
おらげでいっぺえやっべさー
俺の家で(酒)一杯やりましょうよ

おらんほう 俺の方 俺の住んでいる地域
[使い方]
おらんほうじゃ 食わねぇよ
俺の住んでいる地域じゃ 食べませんよ

おんだされる 追い出される(おっだされるとも言います)
[使い方]
そんな法外なこと言ったら おんだされっどー
そんな無茶なこと言ったら 追い出されるぞ

おんねぇ(おいねぇと同意語) いけない
[使い方]
そんなあぶねーことやっちー おんねぇなー
そんな危険なことやっては いけないなぁ

おんます 追い回す。掻き回すは「かんます」と言います
[使い方]
あん猫ばーり おんますなー
あの猫ばかりを 追い回すな

おんもり たくさん・山盛りの意味です。「大盛り」が変化したのでしょうか?
[使い方]
腹減ったっぺやー おんもり食えよー
お腹が減ったでしょう たくさん食べなさいよ。



[か行]

かぁーせね 食べさせないの意。「食わせない」が変化したのでしょう。
[使い方]
はやしゅくでぇ終わりんしねと 晩飯かぁーせねどー
早く宿題を終わらせないと 夕ご飯食べさせないぞ

がいども ガキども
[使い方]
あんがいどもは 悪いことばありして おんねなー
あのガキどもは 悪いことばかりして いけないなー

(○○に)限るっぺー ○○が一番でしょう
[使い方]
こうさびーと鍋もんに限るっぺー
こう寒いと鍋物が一番でしょう

○○かしー ○○かしら
[使い方]
あん山ん向こうにけぶ(煙)が出てっけんが、火事かしー
あの山の向こうに煙が出ているけど、火事かしら

かしゃっぱ 落ち葉(農村で使いますが、漁村では使われない)
[使い方]
焼き芋食いてんかー だら かしゃっぱ集めろよー
焼き芋が食べたいのですか それなら 落ち葉を集めなさいよ

かせる 食わせる
[使い方]
腹減ったんだっぺおー あんでんかせとけよー
腹が減ったんだろうよ 何か食べさせておけよ

かせる かぶれる
[使い方]
あそんある木は漆だかんな、かせっから寄んじゃねーどー
あそこにある木は漆だからね、かぶれるから近寄るんじゃないよ

かたす 片付ける
[使い方]
そいらにある、空いた樽 かたしてくんなお
その辺りにある空き樽を片付けてくださいよ。

ガチャガチャ クツワムシ(「虫の声」という唱歌にあるように鳴き声からですね)
[使い方]
カンテラ作って ガチャガチャおせんいっベー
カンテラを作って クツワムシを捕まえに行こう

かつ カツオ(鰹)
[使い方]
晩のおかずはかつん刺身けー
晩ご飯のおかずはカツオのお刺身ですか

かっ 「なーんだ」(期待はずれの時に使います)
[使い方]
かっ たったそっだけかー
なーんだ たったそれだけか

かっか お母さん(かかぁが訛ったものでしょうか)
[使い方]
かっか 明日給食当番だかん 忘れねーでよ
お母さん 明日給食当番だから 忘れないでね

かっ食らう(かっ込むとも言う) 急いで食べる
[使い方]
汽車ん間に合わねーどー かっ食らって さっさと行けよ
電車に間に合わないぞ 急いで食べて 早く行きなさいよ

かっくらす 頭をゲンコツで殴る
[使い方]
親んゆーことかきねから かっくらせおー
親の言うことを聞かないから 頭をゲンコツで殴れよ

かっくらす 殴る
[使い方]
また喧嘩したんかー 口で言ってわかんねんなら かっくらすど
また喧嘩したのかい 口で言ってわからないなら 殴るぞ

かっちゃべる おしゃべりをする
[使い方]
そんなんかっちゃべってたら 仕事がしめーねーどー
そんなにおしゃべりばかりしてたら 仕事が終わらないぞ

かってぼ やりきれない気持ちを誰ともなく言う言葉
[使い方]
「こんかってぼさー」なんて一人ごちる。勝手な人から訛ったようです。

勝手もん 自分勝手な人
[使い方]
あんやろは勝手もんだー
あの野郎は自分勝手だ!

かっぱらい 泥棒
[使い方]
三人でかっぱらいをつかめーた  酔っ払い=酔った人と同様に変化したのか
三人して 泥棒を捕まえた。

かっぱらう 盗み取る
[使い方]
タテノんけーかっぱらうんじゃねーどー
タテノ(保護・禁漁区)の鮑を盗んじゃないよ

かっぽじる 掻き穿る
[使い方]
耳ん穴かっぽじって よー聞けよ
耳の穴を穿って よく聞きなさいよ

ガナズ(又はガナゾ) 鬼ヤドカリ
[使い方]
ガナズがへったら こしてくんな
鬼ヤドカリが(海老網に)掛かったら 譲ってください。(イシダイ釣りの餌)

がぶくった 大雨で雨水が靴の中に大量に入りガブガフ音を立てている状況
[使い方]
こん雨で卸したばぁりのバッシューががぶくったよぅ
この(大)雨で、卸したばかりのバスケットシューズに大量の雨水が入ってガブガブ音を立てているよぅ
長生郡ご出身のかめ吉さんからの提供です。

かまぁねーで おかまいなく(「もてなさないで」と言った意)
[使い方]
近所まで来たんで 寄らして貰っただよー すぐけっから かまぁねーでね
近所まで来たので 寄ってみました すぐ帰るから おかまいなく

(臭いを)かむ (臭いを)かぐ
[使い方]
こりゃ あんの臭いだっけねー ちょっとかんだだけじゃ わかんねーおー
これは 何の臭いでしたっけねー ちょっと嗅いだだけではわからないよ

がめる 盗む
[使い方]
庭ん柿は にしらが がめたんかー
庭にあった柿(の実)は お前たちが 盗んだのか
いすみ市在住のNさんからメールをいただきました。

からっきし まるっきり、まるで
[使い方]
かかぁが入院したら からっきし意気地がねーなー
奥さんが入院したら まるっきり意気地がないですね

かれる 食える
[使い方]
えー にっしゃ まっと かれっか
ねぇー 彼方は もっと 食えますか
御宿町ご出身で名古屋市に在住の洋子さんからの提供です。

かわいそぎに かわいそうに(あまりにもかわいそうに)
[使い方]
かわいそぎにおぅ たった一人の跡取りをダンプに撥ねられちゃうなんておぅ
かわいそうに たった一人の長男をダンプカーに撥ねられてしまうなんて

がんだ 芯が残ったご飯(炊いている途中で蓋を開けるとね)
[使い方]
炊いてる途中に蓋あけたっぺー がんだだおー
炊いてる途中で釜の蓋を開けたでしょう ご飯の芯が残ってますよ

かんだち 雷、神立
[使い方]
神立が近けからはやぁけーれ。
雷が近付いてきたから早く帰りなさい。

がんばんべー 頑張りましょう
[使い方]
(畑仕事などの作業)あとちっとばーりだかん がんばんべー
(畑仕事などの作業)あと少しだから 頑張りましょう

かんねぇ 食えない
[使い方]
そっは渋柿だかん かんねぇよー 
それは渋柿だから 食えないよ
  御宿町ご出身で名古屋市に在住の洋子さんからの提供です。

かんます かき回す
[使い方]
(金魚掬いの屋台を想像してください)あんまり かんますなおー
(金魚掬いの屋台を想像してください)あまり かき回せないでよ



きせつ 怒って他人や物にあたる様子
[使い方]
おめんかんげどおりに動かねからって きせつ食わすんでねー
お前の考えどおりに動かないからって 他人にあたるんじゃない

キツネ 婚姻色に染まった渡りアイナメ
[使い方]
だっが釣ったんかい こんてっぱつなキツネはー
誰が釣ったのですか この大きな渡りアイナメは

きびしょ(う) 急須
[使い方]
お茶入れっかん きびしょ 取ってくれ
お茶を入れるから 急須を取ってください

きびがわりー 気味が悪い
[使い方]
あん道は 昼間っかん 薄暗ぅて きびがわりーなー
あの道は 昼間から 薄暗くて 気味が悪いな 

肝いれる いらいらする
[使い方]
にしんやり方見てっと 肝いれるおー
お前のやり方を見ていると いらいらするよ

ぎゅうと たくさん
[使い方]
腹減ったっぺから ぎゅうと食わしてやれ
お腹が減ったろうから たくさん食べさせなさい

ぎゅうという目ん会わせる さんざん痛い目に会わせる
[使い方]
あんやろ 生意気だかん ぎゅうという目にあわせろおー
あの野郎 生意気だから さんざん痛い目に会わせろ

きらっせー 来なさい
[使い方]
あしたかん おはらんまちが はじまっかん おめもきらっせーおー
明日から 大原のお祭りがはじまるから 君もきなさいよ

きられっかー 来れますか
[使い方]
あしたかん おはらんまちが はじまっけんが にしゃきられっかー
明日から 大原のお祭りがはじまるけど 君は来れますか

巾着蟹(きんちゃくがに) ヒラツメガニ(別称Hカニ)
[使い方]
暮れんなったら 巾着蟹獲りんいっぺー
12月になったらヒラツメガニを獲りに行きましょう



ぐえ(ぇ) 具合
[使い方]
あんやろ 今日も来ねっけんが ぐえでもわりんか
あの野郎 今日も来ないですが 具合(体調)でも悪いんですか

草ぼっけ 草だらけ
[使い方]
あそんちん庭は くさぼっけだねー
あそこの家の庭は 草だらけですね
いすみ市出身で荒川区に在住の鈴木さんから。

くたぶれる くたびれる
[使い方]
くたぶれたかんて じべたに座り込むんじゃねーおー
草臥れたからって 地面に座り込むのじゃないよ
大多喜町在住の小高さんからメールいただきました。使い方は良竿が・・・・・・

下(くだ)りもん 東京の市場を経由してくる魚介類や果物
[使い方]
そん富有柿は下りもんかい  (地のもん=その土地で獲れた物)
その富有柿は東京の市場から入ってきたものですか。

くっかい 来るかい
[使い方]
こっからくっかい
これから来るかい
いすみ市在住のhanaさんからメールをいただきました。。

くった 食べた
[使い方]
まんまくったかぁ
ご飯食べたか
勝浦市在住の元漁師さんからの提供です。

くったい ください(九十九里浜に面した東金周辺が中心)
[使い方]
明日も漁に出るかん 手伝って くったい
明日も漁に出るから 手伝ってください
大網白里町出身で練馬区に在住の齋藤さんの提供

くっちまえ 食べてしまえ
[使い方]
釣りんいっから はやくっちまえおー
釣りに行くから 早く(ご飯を)食べてしまえよ

くっちゃけ 口開け(海女によるアワビ・サザエ漁の解禁日)
[使い方]
くっちゃけは ゆっかだっけねー
口開けは 何日でしたっけねぇ

くっちゃべる おしゃべりをする(「かっちゃべる」とも言いますね)
[使い方]
隣ん姉さんは ようくっちゃべってんなー
隣のお嫁さんは よくおしゃべりしてるなー
宮城県出身で船橋市にお住まいの木村さんから宮城でも「くっちゃべる」ですとのメールをいただきました。

くっちゃみ(くっちゃめ) マムシ
[使い方]
あん山は くっちゃみがいっぺいっから 気ーつけっだどー
あの山には マムシがたくさんいるから 気を付けなさいよ

くむ・くずむ 崩れる
[使い方]
田ん土手がくんじゃったおー
田の土手が崩れちゃったよ

くれねっぺー くれないでしょうよ
[使い方]
美味そうなスイカだんにおー まだハシリだかん くれねっぺー
美味そうなスイカだなー まだ出始めだから くれないでしょうよ

くんなよ くださいよ
[使い方]
そん枇杷(売って・こして)くんなよー
その枇杷を(売って・譲って)くださいよ

くんなよ 来るなよ
[使い方]
あっちへいってろー こっちへくんなよー
あちらに行ってなさい こちらには来るなよ




けー(貝) アワビ
[使い方]
そん けー 寸足らだなー
そのアワビは 寸足らずだなー (寸足らず=一定の大きさに育っていないアワビは再放流して保護している。)

ゲール 蛙 ゲェル、ゲェロという地域もあります。食用蛙(ウシガエル)=食用ゲール
[使い方]
うっせー声でねーてるのは 食用ゲールだっぺー(だっペーも尻上りに発音すると相手に同意を求め、尻下がりの発音は断定を意味します)
うるさい声で鳴いてるのは 食用蛙だろ

けえど 道・道路
[使い方]
使い方は?
香取市在住のhiroshiさんから旭市周辺で使われるとのメールをいただきました。

けっから 帰るから
[使い方]
すぐに けっから おかまいなく 
直に 帰るから (茶菓子の用意など)かまわないでください

けっこ (アワビの)貝殻を使って作るサンガ焼き
[使い方]
アジ釣ってきたかん けっこにして 
アジを釣ってきたから サンガ焼きにして

けぇったりー かったるい(なんとなくだるい・億劫)
[使い方]
まだ治ってねんだなー あんしても けぇったりーおー
まだ完治してないんでしょう 何をしても なんとなくだるいんですよ

けったくそわりい 腹立たしい・縁起が悪い
[使い方]
まちにいっべと出た途端、犬ん糞踏んづけちゃったおー、けったくそわりーおー
お祭りに行こうと(家を)出てすぐに、犬の糞を踏んじゃったよ。腹立たしいよ!
新宮市ご出身で名古屋市に在住のK・Tさんから「紀州でも同じです」とメールいただきました。

けったぐる 蹴り飛ばす・蹴り倒す
[使い方]
そん網 けったぐっじゃねー
その網を 蹴り飛ばすな

けっぽり(けぇっぽり) 小さな池あるいは小川の上下流を堰き止めて水を汲み出し、魚を獲る方法(子供の遊び)
[使い方]
あした 天気がいかったら けぇっぽりにやべー
明日 天気が良かったら 「けえっぽり」に一緒に付いて来い

けつめど 肛門 (めどは穴のことですので、鼻の穴は鼻めどと言います)
[使い方]
痔んなっちまったおー けつめどがいてやー
痔になってしまいましたよ 肛門が痛いや

ゲール 蛙(カエル) 雨蛙は雨んゲール また「げぇろ」「ゲーロ」という地域もあります
[使い方]
エビガニ釣っべかん ゲールおせとけおー
エビガニ(アメリカザリガニ)釣ろうから 蛙を捕まえておきなさいよ

ゲジ ゴキブリ
[使い方]
ゲジみっけたら たたっ殺せ
ゴキブリを見つけたら 叩き殺しなさい

けっつまずく (石や階段などに)蹴り躓く
[使い方]
そんなんあわてんなー けっつまづうどー
そんなに慌てるな 蹴り躓くぞ

ケツもぐり 蟻地獄(ウスバカゲロウの幼虫)
[使い方]
あそいらまーしに ケツモグリ おせにいっべー
あの辺りに 蟻地獄を捕まえに行きましょう

けぶ 煙(けむり)
[使い方]
あん屋根から けぶが出てっけん 火事じゃねんかー
あそこの屋根から 煙が出ているけど 火事じゃないんですか

げれっぽ 最後尾、最下位
[使い方]
(運動会の徒競走などで)秀雄 はやーかけろー げれっぽになっどー
(運動会の徒競走などで)秀雄 速く走れ 最下位になるぞ

げんこ 拳骨(げんこつ)、拳で殴ること
[使い方]
親んゆーこと 聞かねーと げんこ食わすどー
親の言うことを聞かないなら げんこつで(頭を)殴るぞ

けんね 帰らない
[使い方]
東京で仕事見つけたから しばらくはけんねおー
東京で仕事見つけたから しばらくは帰らないよ。



此処(ここ) そ=其処(そこ)
[使い方]
「辰夫みねったかー」 「今さっきまで こにいたおー」
「辰夫見なかったか」 「ちょっと前まで ここに居たよ」

こいら・こいらまし この辺り。「あいらまし」はあの辺りの意。
[使い方]
こいらでよかっぺー
この辺りでいいでしょう

こ汚たねぇ 薄汚い
[使い方]
おはらんまちん行くのん こきたねぇかっこじゃ おんねおー
大原のお祭りに行くのに 薄汚い格好では いけませんよ

こしてくれ 譲ってください
[使い方]
きゅーん客が来たかん けーをこしてくれ
急にお客さんが来たので アワビを譲ってください。

こじゃ(小茶) 10時のお茶
[使い方]
そろそろこじゃんすべー
そろそろお茶にしましょう (野良仕事などの合間に軽くする10時のお茶が「こじゃ」)

ごじゃばこ ごちゃごちゃの箱から転じて計算や判断が出来ないこと
[使い方]
あんやろは ごじゃばこだかん かんじょはさせんなおー
あの野郎は 計算が出来ないから 金の計算はさせるな

こしょぐる くすぐる(こちょぐるとも言いますね。)
[使い方]
こしょぐんじゃねー
くすぐるのじゃありません

こすい ずる賢いの意。「こすけー」とも言います。
[使い方]
あんやろは こすいどー
あの野郎は ずる賢いぞ
新宮市ご出身で名古屋市に在住のK・Tさんから「新宮でも同じです」とメールいただきました。

こせる 拵える・作る
[使い方]
アジん開き はやこせとけー
アジの開きを早く作っておきなさい。

こっだけ これだけの意。「こんだけ」とも言います。
[使い方]
獲った海老はこっだけかー
(エビ網漁で)獲ったイセエビはこれで全部ですか

ごったすた 散らかし放題
[使い方]
あんだい にーの部屋は ごったすただんにおー
なんですか あなたの部屋は 散らかし放題じゃないか
外房漁師町在住の水田さんの提供

ごっつぉ ご馳走
[使い方]
ゆんべは ごっつぉさんでした
昨夜は ご馳走様でした

こっぺつう つべこべ言う
[使い方]
そんけーんことで こっぺつうなー
そのくらいにことで つべこべ言うな

こてらんねー 応えられない
[使い方]
こん刺身は こてらんねねー
このお刺身は 応えられない美味さですね

ゴニャラ アメフラシ(ウミウシの仲間)
[使い方]
でーの上は ゴニャラばーりだおー
台の上(磯の上)は アメフラシばかりですよ

こねぇかい 来ませんか
[使い方]
釣れてるけど、こねぇかい
釣れてるけど、来ませんか!
いすみ市在住のhanaさんからメールでいただきました。

こまっちゃくれ 話し方・動作・考え方などが変に大人びている子供
[使い方]
○○んちの幸っちゃんは こまっちゃくれてんねー
○○の家の幸っちゃんは 変に大人びているね

ゴロゴロ様 カミナリ、カミナリ様  (幼児言葉)
[使い方]
ゴロゴロ様が来たかん へそ しまえ
カミナリが鳴り出したから へそを仕舞いなさい。(へそを取られると教えらましたけど、下着がだらしないことや寝相が悪いことを直そうとする愛情が感じられます。)

こんけぇ このくらい(の量や大きさ)
[使い方]
でっぱつな けーだってなー こんけぇかい
大きな鮑だってねー このくらいの大きさですか

こんなんが・・・・・ このようなのが
[使い方]
アジ釣りのハリにゃー こんなんがいいんだおー
アジ釣りのハリには このようなのがいいんですよ




[さ行]
下がりガンクリ ツララです。(単にカンクリとも言う)
[使い方]
さびーと思ってたら、下がりガンクリがあるおー
寒いと思ってたら ツララがあるよ

さぜ サザエ。「さぜぇ」とも言います。
[使い方]
磯んサゼ獲りにいっかー
磯にサザエ獲りに行きますか

さっき すこし前 (今さっき=少し前・直前)
[使い方]
「辰夫みねったかー」 「さっきまで こにいたおー」
「辰夫見なかったか」 「少し前まで ここに居たよ」

さびぃ 寒い
[使い方]
おはよう 今日はさびぃねぇ
おはよう 今日は寒いね
青森県の南部の小太郎さんから南部弁と同じとのメールいただきました。

三月豆 サヤエンドウ
[使い方]
裏いって 三月豆もじいてこー
裏の畑に行って サヤエンドウを採ってきなさい(温暖な外房は3月に路地物のサヤエンドウが採れます)

サンペラ サッパ
[使い方]
サンペラばーりで、アジは釣れねー
サッパばかりで アジが釣れない (岡山では「ママカリ」と珍重されるサッパも外房では人気の無い外道です)



しける 湿る
[使い方]
こんマッチはしけてるおー 火が付かねやー
このマッチは湿ってるよ 火が付かないや

しこたま 沢山
[使い方]
アジかい さっきけったもんは しこたま釣ってったどー(アジが釣れるか聞かれた漁師さん)
アジですか 先ほど帰った人は 沢山釣って行きましたよ

ジジババ 春蘭
[使い方]
あん土手んジジババ 咲いてっかなー
あの土手にある春蘭は 咲いてるかね

したっけんよー そうしたけど、だけれども